2007年8月23日 / 最終更新日時 : 2021年8月10日 kyohe 初期キョートットブログ (五月に。)8月21日朝、父が永眠しました。78才でした。 最期はおだやかな顔でした。去年、実家に帰った折、父がこんなのどうだい?と原稿用紙一枚持ってきました。 二十才ころ書いた詩だといいます。 (五月に。)午前。 びょうびょうと野に霞たち 木立は淡く陽炎(かげろう)にもえて ―傷心の愁いはそこはかなと朧(おぼろ)げだった昼。 土堤(つつみ)に幼児等(おさなごら) 転がり遊び 仔犬 ともに戯れて ―胸の痛みは遥か去ったかであった午後。 静洌(せいれい)な河を ポンポン船が遡(さかのぼ)り、 その軽妙なテンポは ―物懶(ものう)い理論を嘲笑って 遠ざかっていった