現代思想8月号、ホームレス、特集号に
キョートット出版の著者たちの文章が載っています。
小川てつオ「ホームレス文化を考える」
いちむらみさこ「ドキドキ☆野宿生活」
この号は、ホームレスのことを網羅したものではないのだけど、いろいろなことを考え始めてしまう、そういうポイントの多い本だ。そして、初めてホームレス・リブのようなものが世間に登場したことになるのかもしれない。
てつオのこと
公園の暮らしの中から感じる希望は、生活を自分たちで作っていくということ、その手に届く感じは素敵だと思う。
てつオは、それだけではなく、ホームレスというそのことに価値をあたえている。
詳しくは、現代思想を。そして、てつオのブログを。(確かに、ブロクの文章の方がいいかもしれないね。)
高校時代、てつオがサンカを研究していたことを思い出しました。サンカとは日本にいた河原などを渡って住んだ漂泊の民族です。てつオは、家を持たないという指向性をずっともっているのだな、と気付く。
あらためて家とはなんだろう、と考えてしまうのです。
てつオは対談に参加したり、公園に長く住んでいる人にインタビューをしたりと、活躍! (対談もインタビューも面白いです。)
いちむらさんのこと
一番元気があった。暴力、それに対してどうするか、ということが迫力をもって書かれている。現在本づくりのため、みさこさんと話す機会は多いのだけど、それでも、そういうふう考えるんだと新鮮なかんじのことも書かれています。あらためてみさこさんの感じて考えて実践するそのテンポというかスタイルは尊いなと感じました。
この現代思想の原稿と今作っている本と重なっている内容もあります。でも、本は、公園の暮らしにあわせ、もっとゆっくりと進行します。そして、読者をその世界に誘い楽しませる内容に仕上がったと思います。
最近新刊についてのアナウンスがなく、どうなっているんだ、と思っていた方、すみません、それでも少しずつ作業はしており、なんとか、ゲラが出来上がったところです。8月末(発売日は9月5日)に完成させる予定です。
PS
ホームレス問題は、いろいろな考えや価値観がぶつかり、けっこう政治的になる、(てつオ、それにのまれないかと心配な面もあり)、私ももっと考えなくては、また書きます。
丸山さんの文章は泣けました。