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Japan is a police state!
キョートット出版

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キョートットの本

反G8の豊浦キャンプについたのは、7日、もう夜の11時になっていた。
(この前の北海道・洞爺湖サミット、それに反対する人々が集まったキャンプでの話です。)

キャンプ場の真ん中の大きなログハウスが集会所になっており、中に入ると100人以上の人が座り込んでいて、話し合いの最中だった。雑然さと熱気、真っ暗な外から来ると、なにか宇宙人の集会に迷いこんだかのように感じた。私はワクワクした。

議論は、英語と日本語でそれぞれ通訳されながら、進められており、内容は明日のデモについてなどのようだった。
一人の人が立ち上がり、真ん中に進み出て、アクションをつけて英語でなにやら非難し始めた。それは、この話し合いやキャンプの運営について、のようだった。
司会の人は嫌な顔をし、それは日本語に訳されることもなく、そのまま話し合いは続いていくようだった。

私は、その人に興味をもって、近づいた、その人はかなりフランス語の入った英語で、しゃべる、(No-Vox の人だった、あいつらはプチブルだ、本当にグローバリゼイションで困っている人はこのテントには来れないのだ、のようなことを言う、けど半分くらいしかわからない、(この人はフランスでインディペンデント出版社をしていました、みさこさんの本に興味をもらう))すると、フランス語のわかる若い人が話に入ってきたりして、外で話すことになる。
外でもビール飲んだり、たばこすったりしながら、みな話している。

アメリカから来た人に、
You are affraid of arrest. (お前たちは逮捕されることをおそれている。)
と言われる。
ここには自由がない、という。

今日(雨)は、日本の人たちは、デモ申請どおりに朝にテントを出発したのだけど、残った人たちでキャンプ場を出て、歩いていくと、30メートル(注1)で機動隊が道をふさいでいて、その先にすすめなかったという。
only 30 metre.
俺は自由に歩けるはずだ。
お前は、暴力に反対っていう顔をしてるな、でもよっぽど警察の方が暴力だろ。
おれは捕まってもいい。
毎日闘うことが必要だ、そうしないと何も変わらない、お前はどうなんだ。

(逮捕者にたいする人権のなさ、市民の無関心、逮捕にたいする市民の否定的な評価、そんな日本の状況を説明したいとは思う、しかしそういう話は何度もされたのかもしれない、)

言葉につまると、お前もへらへらしているだけで、自分の意見を言わない、日本人はそうだ、みたいに言われ、

I understand your angry, this fucking Japanese system!
みたいに言うと、

I am not angry.
俺は自分のホームタウンで闘わなくてはならない。
that is your job.

Thank you for coming と答える。
こんなとこまで来て、この間抜けな日本の現状に幻滅しつつも、何らかを残していこうとする人たちに本当に感謝したいと思う。

話し合いでは、明日は行きたい人はみなで一緒に、朝から22キロの申請どおりのデモをしようということになったようだった。
このピクニックのようなデモは本当に楽しかった。

警察に守られながらだけど、今から思い返しても、自由と解放感と、それから、連帯感のようなものも感じられる素敵なデモだった。(海で泳いだり、山道を登ったり、)
しかし20キロ歩いて、はるか遠くの丘の頂上に城のようにたたずむサミット会場のホテルを、なんとか眺めるのことができただけだった。そのお約束っぽさに日本になれていない人は失望するだろう。
でも、いいデモでした。
http://tv.g8medianetwork.org/?q=ja/node/388

帰ってくると、あるアーティストが、大きな横断幕を作っていた。
そこには、
Japan is a police state.
(つづいて、NO! 23days の拘留、のようなことが書いてあった。)

私は、その言葉に自分のことを言われている感じがして、ドキっとした。

夜の話し合いの中心は
明日は、3キャンプ一緒にデモをしよう、ということについてだった。
そこで出された条件が、自由な表現にしてもらってOKだか、絶対逮捕者をださない、ということだった。

話し合いの中で
日本の活動家から、前述のの横断幕についての意見が出された。
それでいいと思うのだけど、少し違和感がある、とのことだった。
そのJapanは何を指しているのか? 日本人民なのか、日本政府なのか、(stateなのだから、政府だと思うけれど、)例えば、私たちは、アメリカ政府を批判してもアメリカの人民を非難しない、といった。

その意見は外国人からも日本人からも拍手で迎えられたのであるが、私には同意できなかった。あの場で反論をいいたかった、と今でも思う。
だいたい、アメリカの政府のすることにアメリカの国民に責任がないわけはない。ブッシュの戦争と言ったって、その戦争に参加しているアメリか国民にも当然責任はある。

日本の管理社会にしても、警察や国家権力だけが悪いのではなく、それをみなが認めているから、存在しているわけです。敵と味方に分けて、いつも自分は正しい場所にいることになっている匂いもして、私は嫌だった。
Japan is a police state これを自分たちへの言葉でもあると感じる感性の方がリアルだと思う。

Japan is a police state.
これはもちろん、入国管理、デモの規制、逮捕、最大23日の拘留、など日本の警察の強権ぶりについていったことでもある。
でもこのキャンプ場、デモ、もっといえば日本の左翼の、どこか管理的なかんじについてもいっていると感じた。
それとそれは、どこか地続きなかんじで。
管理が出来ているということはもちろん良いこともある。
私がキャンプで一番おそれていたのは、食べ物がないということだ。でもご飯は、毎食本当にちゃんとあった。それは素晴らしいことだ。
それで、豊浦キャンプのフードの人たちの努力に本当に感謝するけど、こんなにいろいろなところから、人が来ているのに、食事をつくることを元にした交流にはなんかあまりならなかった。

もし、食べ物が足りなかったとしたら、こんな行動が生まれたかもしれない。みな飢えて、あのすごくいいごちそうばかり出ていそうなサミット会場に、飢えた者がわらわら集まって、食べ物をよこせ、わめく、その状況はわかりやすいG8批判になる。しかし、そんな action が生まれることは不可能だと、思っている。

いや、キャンプを批判したいわけではないです。初めてのことだし、不可能を可能にした、ぐらいのことだったと思います。私たちが慣れているやり方に対して、新たな目で感じられる場だったということなんだと思います。

外国(欧米、韓国などアジア諸国)から、反G8にやってきた人たちは最初、この日本の状態が理解出来ずに、奇異に、不快に感じたと思います。時間が経つにつれ、Japan is a police state という言葉で腑に落ちてきたのではないか、と感じました。それはどこか表現にたいするあきらめの気持ちも混じりながら。
その感覚を身近に感じ、少し共有できるかんじがしたのは意味があったと思います。普段その感覚がわからなくなるほど、日本という場所は世界から遊離しているんでしょう。

Japan is a police state.
日本だと、規制というものがなくなると、単なる無秩序になったり無責任になったりするような気がする。それをみな恐れている。

個がしっかりと立っていること
伝えあう力
アイディアが豊か
芸術
そんなことをみなで実践して、身につけて、管理がなくても大丈夫な自信をつけていきたいです。

要約
Police State は、やっぱりつまらない。そして police がいなくなったら不安で危険。いろいろ実践して、police がいなくても大丈夫にしていきたい。

PS
韓国の最近のデモ、そこにいくとここにマルティテュードがあると感じるそうです。
たくさんのそしていろいろな人が参加していている。指揮者がいるわけでもない、それで非常に柔軟なのだそうです。学びたいものです。

PS
でも、やはり、いま振り返って考えると、
Japan is a police state というだけではないかんじもする。
なんとか出来てしまうかんじ。どこかお約束な感じ、笑点のような、
反G8終わって、帰るとき、ちゃんちゃかちゃかちゃかちゃちゃ、ちゃんちゃかちゃかちゃかちゃちゃ、というBGMが流れていたような感じもする、その感じはも しかしたら、外国から来た人も共有したかもしれない、
この感じは人を傷つけない。なんとなく誰も傷つけないで、なんかやっていく知恵みたいなものはある。 単に抑圧的とはいえないかもしれない。海外に持って帰ってもらう価値がある可能性はある。
ただ、G8の結論みたいなものが(違っているかもしれないけれど、)
地球温暖化に対しては、原発の推進、
食料問題に対しては、遺伝子組み換え作物の促進、なわけですから、ねぇ、
ちゃんちゃかちゃかちゃかちゃちゃ、で終わらすのは、まずい。

PS
昨日、落語を見にいきました。いい会でした。
http://fuura.exblog.jp/8292188/

PS
ちゃんちゃかちゃかちゃか、というのが誤解を受けそうなので、書き足します。
今回の反G8のアクション、意味がなかったということでは、全くありません。たくさんの意義があったと思います。
G8に反対している人々がいる、ということを表せたこと。表現と交流のすてきな場をもてたこと。
私は、今回行って、本当に良かったと思っています。
場を作ることに努力された人たち、集まった人たちに感謝したいです。

PS
(注1)について
30m というのは間違いのようです。1km くらいだった?ここに詳しい様子が書かれています。
http://www.news.janjan.jp/special/0807/0807071483/1.php

PS
雨宮さんのレポート
http://www.magazine9.jp/karin/080716/080716.php

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comments
  1. 小川恭平 Says:

    書けば書くほど、いい足りていないかんじがして収拾がつきません。

    Japan is a police state
    という言葉のニュアンスを伝えたいと思って書きはじめたのですが。
    書き足したり、書き直したりするかもしれません。

  2. Goso Says:

    G8会議が行われた部屋の、
    その丸テーブルを、にらむように、
    風神・雷神が いたはずだけど、

    それもレプリカ。

    どちらにせよ、活動家に幻滅させられた、ここ数年だけれど、共有できる夢があることを知り、深く眠ることが楽しみになった。

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