ソウルのSquatter

韓国に行こうと思ったのは、ソウルで佐々木彩さんの展覧会があり、それについて行った(兼荷物運び)というかんじなのですが、
行ってみると、面白くいろいろな出会いがありました。

思い返せば、去年、Dearキクチさん、の編集が真っ盛りのころ、ソウルでスクオット(squat、住宅占拠)のイベント(oasis project)があるから、遊びに来ないかと、たけしに誘われたのです。それもワークショップとして実際にソウルの建物をスクワットする、といいます。
面白そうだけど、その時は、Dearキクチさんのことで頭がいっぱいで断りました。

今回また、たけしの計らいで会いました、
スクオット・アーティストの二人、
Kim Kang さんと Kim Youn-Hoan さん、
二人は夫婦で、Kangさんはちょきちゃきしたお姉さんふう、YounHoan さんは面白いめがねをかけたとぼけた風の人。
そして、彼らの作ったその名も Art of squat という本を渡してくれました。つまりartとは芸術&技術、スクオットアートと同時にスクオットのハウツウ本にもなっているようです。(私が書きたけしが訳した、きんじハウスについての文章も載っています。)
かわりに私は、Dearキクチさん、を見せました。私の説明をたけしが通訳していくと、彼らはみるみるこの本に興味を持ちました。韓国でも必要とされている本だ、是非出版したい。
そして、いま、Mullaeでイベントをやっているから、是非来てくれといいます。

待ち合わせの地下鉄Mullae駅で降りてみると、駅前にでっかいジャスコのようなショッピングモールがあり、まわりは高層アパートがゆったりと立ち並んでいます。
でもちょっと入るとファンキーな鉄の街になるのです。

ガレージのような小さな鉄工所がびっちりとつづきます、アセチレンの溶接の火花が散り、トラックが行き来するなか、地下にあるダンススタジオや、レジデンスなどを紹介していただいたあと、
彼らのアトリエ、
Laboratory 39 へ。
やはり一階は鉄工所、見上げると屋上に旗がはためいています、スクオットハウスではないが、それっぽい雰囲気。
スタジオは3階にあり、
奥が射的場みたいになっていた。どうも、それがYounHoanさんの展示のようです。
彼は、この12月の韓国大統領選に立候補する予定という。
射的の的は過去の大統領の名前の入ったカンカンで、上に彼らの写真が貼ってある。

Kangさんに、いろいろ話を聞く。いま、アジアの都市でスクオットができそうな建物の地図をつくっている、シンガポールにこの前行ってきたけど、目ぼしい建物はなかったという。
スクオットの歴史についての本を執筆中という。

そして、急遽、次の日、「Dearキクチさんの、」のプレゼンテーションをすることに。

アクションですることにしました。(つたない英語と)
本についての簡単な紹介を韓国語でしていただいたので、
その背景、東京におけるホームレスの状況、ホームレスとスクオットとつなぐかんじの話、新宿のダンボールハウスからブルーテント村、みたいな話をしました。ダンスやアクションをいれて。
そのとき、たぶん、いちむらさんのしていた紙芝居を思い出していました。それは、いつも面白く、そして伝わるものでした。いろいろしかけもあり、いちむらさん本人も動き出してしまうことのおおい、紙芝居。

その晩はダンスの公演があり、ダンスはスタジオを飛び出し、路上、そして屋上へ、そして、クロージングダンスパーティーが遅くまでつづき、案の定、私ははっするしたのでした。(言葉が通じない環境のせいか、アクションやダンスの力を感じました。)

Kang、Youn-Hoanさんたちのブログ、
http://www.squartist.org/

(私が行ったときにやっていたアートイベント(Mullae art festival)の写真などもあります。ちなみに2007/11/10付けの記事の写真にある、子供とおばちゃんは、 kangさんの子供とお母さんです。kangさんのおかあさんも、こういうとこ好きなのだそうだ。ここの屋上はよかった。)

ソウルのSquatter” に対して1件のコメントがあります。

  1. nini より:

    おもしろそう!

    Mullae駅ってどの辺でしょう?
    いってみたいでしう。

    やっぱり 韓国は熱気を感じますね。
    ハングル版『Dearキクチさん』すてきです。。

    できたらいいね、、

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