エノアールは、東京都内公園のテント村の中にあるカフェです。
アーティストの小川てつオ・いちむらみさこが運営しています。
テント村とは、ホームレスの人たちがテントや小屋を作って集住しているところ。
そのテント村の一角に、木々に絵がぶら下がり、イスやテーブルがおかれています。そこが絵のあるカフェ、エノアールです。
エノアールは、テント村の文化にのっとって、物々交換で営業しています。
このテント村は現在60名くらいですが、2003年秋にエノアールを始めた頃は、350人以上の人が暮らしていました。
自分で創意工夫して作った小屋や公園大工が請け負ってつくる美しい小屋が立ち並んでいました。廃材とブルーシート(花見の時にゴミとして大量に捨てられる)だけで、ほとんどお金をかけずにつくる人も多かったのです。庭園をつくる人も畑をつくる人もいました。
南米人をはじめとする外国人もいました。
そこでは、毎日出来事が起こり、交流があり、一緒に生活しているという意識がありました。
小川てつオといちむらみさこは、テント村に暮らしながら、テント村の様々な住人が集まる場所、「一般市民」と「ホームレス」が出会う場所として、カフェを作りました。
また、週に一度、エノアールで「絵を描く会」が行われています。その時に描かれた絵がカフェの回りの木々に飾られます。
絵があると、雰囲気がグッと楽しくなり気持ちも開かれます。